みなさんは、入れ歯にどんなイメージをもっていますか?あまり良い印象をお持ちの方が多いかもしれませんが、実は入れ歯にはたくさんのメリットがあります。
ただし、入れ歯が万能という訳ではなく、限界もあります。
義歯装着直後は義歯が粘膜に過度に当たることによるお痛みが起こりやすい状態にあります。痛みは義歯の調整で解決できます。
一般的には数回の調整が必要です。調整することにより痛みは減ってきいますので、我慢せずに歯医者に連絡しましょう。
入れ歯装着直後は違和感があります。違和感は調整では解決が難しいのですが、ほとんどの方が1ヶ月から半年程でだんだん慣れていきます。
入れ歯は新しい靴などと同じで、少しずつ慣れていくものです。違和感がどうしてもなくならない場合は、義歯の装着時間を短くしたり、食事の時のみの使用を検討することもあります。
違和感についての補足になりますが、入れ歯を入れた方は、入れ歯の歯にひっかける金具や粘膜の面の段差などについ舌先がいってしまいがちになります。何もしないときには、舌先を下の前歯の裏あたりに軽く置いて、力を抜きましょう。
入れ歯のでこぼこが感じられても触りすぎると癖になってしまいますので、あまり触らないようにしましょう。
原則として、夜寝る時は外すようにしましょう。24時間つけっぱなしだと歯ぐきがずっとおされているため、疲れてしまいます。夜は外して、入れ歯洗浄剤につけておきましょう。
(夜間の義歯の装着をすすめるケースもあります)
毎食後に歯を磨くのと同じように、入れ歯も毎食後に義歯用ブラシで細かいところまで掃除しましょう。
特に歯にかかる金具が付いているものは、金具の周辺に汚れが残りやすいので注意が必要です。
夜寝る時はブラシで磨いたあとに洗浄剤につけてください。
入れ歯は全く使わないでいると数週間〜半年程度でお口の中に合わなくなってきます。
基本的には残っている歯が移動することが原因です。不適合な入れ歯は無理に装着する必要はありません。
調整すれば使えるようになる場合もありますが、作り直しになることもありますので、入れ歯を持ってきて担当医に相談してください。
外す場合は小さい入れ歯から外すし、入れる場合は大きい入れ歯から入れるようにしましょう。
また、装着前は入れ歯を、水やぬるま湯で湿らせてから入れようにしてください。
入れ歯を入れると、すぐになんでも食べることができるというわけではありません。徐々に慣れていって、気長にトレーニングを行います。